社会

我田引水な日本新聞協会の報告書を容赦なく添削してみた

日本新聞協会は『2009年全国メディア接触・評価調査』を発表し、新聞に接触している人は全体の91.3%で、日常生活に欠かせない基幹メディアであることがあらためて確認されたと報告した。新聞各紙は挙って本報告書の内容を報じ、新聞の重要性を強調した。たと…

Appleの強力な特許群はAndroid端末/電子書籍端末の脅威になるかも知れない

米Appleは2010年3月2日、台湾のHTCを特許侵害で提訴したと発表した(Apple Sues HTC for Patent Infringement)。HTCはAndroid端末の最大の供給元でありNexus Oneの開発でも知られている。HTCとしては、まったく事前通告のない突然の提訴だったようだ。Apple…

我田引水なM1・F1総研の分析レポートを容赦なく添削してみた

M1・F1総研は『若者におけるテレビの存在価値の考察』というレポートを発表し、若者のテレビやテレビCMの視聴実態について調査・分析を行い、M2・F2と比べると、実はM1・F1はテレビへの依存度が高いと結論づけている*1。CNET JAPANでも若者は“テレビ離れ”し…

感染症モデルに基づくゾンビ大量発生時の危機管理指針

新型インフルエンザが全世界を席巻しているが、エマージングウイルス(emerging virus:新興感染症)の感染爆発(outbreak: アウトブレイク)の危険性は、熱帯雨林の開発に伴う野生生物との接触拡大、交通機関の発達による感染経路の拡大により日に日に増大…

NBonlineの若者のクルマ離れの記事は酷い

NBonlineで若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如という記事が掲載され、ホットエントリ化している。記事では、若者のクルマ離れは若年層の購買力の低下が原因という2chあたりでは何年も前から唱えられてきた説を提示しており、その結論には一定の説…

そろそろ無農薬/有機栽培野菜に対する盲信を見直してはどうか

スーパーの売り場には無農薬/低農薬栽培や有機栽培を謳った野菜が多く並べられている。それらは通常の野菜よりも高価だが、より安全でより美味しい野菜を求める人々に広く受け入れられている。だが、本当に無農薬/有機栽培野菜は通常の野菜よりも毒性が少な…

そろそろ遺伝子組み換え食品を認めてはどうか?

国内で入手可能な加工食品の多くには「遺伝子組み換えでない」原材料を使っている事を明記されている場合が多い。国内ではロシア科学アカデミーのイリーナ・エルマコバ博士(Dr.Irina Ermakova)による遺伝子組み換え食品の危険性への警鐘が大手マスコミで大…

ほのかちゃんを救う会は詐欺なのか?

ほのかちゃんを救う会は両親が私財を削らず今の生活を維持したままドイツに渡り心臓移植を行うと言う方針を打ち出し、「私財削って借金してでも治療させるのが普通の親ではないか」と物議を醸した団体だ。もっとも筆者は2007年11月29日付エントリ『○○ちゃん…

白熱電球は製造中止へ

東京新聞によれば政府は温暖化対策の一環として白熱電球の国内販売を中止、電球型蛍光灯への転換を図っていくことを明らかとした。全世帯が電球型蛍光灯に切り替えた場合の温室効果ガス削減効果は、家庭からの排出量の1.3%にあたる約200万トンと見られる。も…

UFOという妄想を信じるイタい政治家たち

日本国民を代表する政治家、それも要職にある者がこれほど馬鹿だとは思わなかった。UFOのような妄想の産物を信じ、あまつさえ、そんな非現実的なモノへの対処を部下に指示するとは。朝日新聞が『町村長官「UFO絶対いる」 政府公式見解に「異議』として伝…

公立860万円、私立2260万円

産経新聞が伝えたところによれば、文部科学省の平成18年度「子どもの学習費調査」によって、幼稚園から大学まですべて国公立の学校で学んだ場合の学習費の総額は約860万円なのに対し、全部私立だと約2260万円と2.6倍になることが分かった。下記表は平成18年…

親父より短足になった男子中高生

文部科学省がまとめた平成19年度学校保健統計調査速報によれば、男子中学生は親世代よりも短足という結果が出たことを産経新聞が報じている。意外な結果に文部科学省も原因は分からないと首をひねっているという。次の表は上記資料の表6 身長に占める足の長…

カジュアルな内部告発のリスク

吉野家のテラ豚丼騒ぎ、ケンタッキーのゴキブリ揚げ騒ぎに続いて、バーミヤンでゴキブリラーメン騒ぎが勃発している。ZAKZAKが伝えたところによれば、都内の私大2年の男子学生が、mixiにゴキブリのだしが効いたラーメンを出していたと告白したらしい。件のエ…

普通なら女の子をちゃん付けで呼んでもパワハラにはならない。

スポニチが報じているように山梨大学の50代の男性教授が、女子学生を「ちゃん」付けで呼び不快な思いをさせたのはパワーハラスメント(パワハラ)に当たるとして、山梨大学は同教授を減給処分とした。痛いニュースでもいくら何でもこれはないだろうとの意見…

ケンタッキー・ゴキブリ騒動が示すメディアリテラシー教育の重要性

吉野家のアルバイト店員が山盛りの「テラ豚丼」を作り、ニコニコ動画に「吉野家で】メガ牛丼に対抗して、テラ豚丼をやってみた【フリーダム】」というタイトルでアップ、吉野家が謝罪文を発表し、犯人の店員2名が処分される事件が起こったところだが(吉野家…

10億円ポンと寄付する人と、たかる人

11月16日に神奈川県の横溝千鶴子さん(88)が同県南足柄市に10億円を現金で寄付し話題となった。横溝さんは99年にも大磯町に5億円寄付しており、地域の教育・福祉関係に多額の貢献をされているようだ。10億円は調理場設備関係の会社の利益を元手に無駄遣いをせ…

意外とみんなゆとりだった

「これだから、ゆとりは……」ネット上の掲示板でよく見るやりとりである。主に義務教育においてゆとり教育を受けたゆとり世代の人間性、理解力の稚拙さ嘲笑する文脈で利用される。本来「ゆとり」という言葉自体に悪い意味は無かったはずだが、どうも悪い意味…

○○ちゃんを救う会の説明責任 その2

海外での移植手術にかかる多額の費用を捻出するために募金活動を行う○○ちゃんを救う会。十分な情報公開が行われることは稀なため、募金資金の使途などに疑問が残ることが多い。中には手術対象となる子供がそもそも存在しない死ぬ死ぬ詐欺の存在も判明してお…

在日外国人の参政権問題

J-CASTが『三重県で在日「住民税半額」 「不公平だ」と批判相次ぐ』として伝えているように、三重県の自治体で在日韓国・朝鮮人だけ、根拠となる条例も無いまま住民税を半額程度に減免してきたことが明らかになり、波紋が広がっている。現時点において、2つ…

知的障害者が増える理由

東京新聞が伝えたところによれば、近年子供の総数は減少しているのに、知的障害者が増えているという。 少子化で、小・中・高校の普通学級の人数は最近10年間で24万人以上減少しているが、養護学校の児童・生徒数は25%増。特別支援学級では56%も増…

子供が携帯に月12万使ったらどうするか

長女が月に12万円も携帯電話料金を使い込んだことに腹を立て、母親が長女に暴行され逮捕された事件が起きた。10月分の電話代が12万円を超えたため、携帯を長女から取り上げ、弟に使わせていたが、長女が隠れて利用していた所を発見し、暴行を加えたという。…

はてなダイアリーキーワードから世相を切り出す現代用語の基礎知識

2007年10月23日付エントリ『広辞苑にはもうちょっと歩み寄ってほしい』において広辞苑における新収録語の扱いについて取り上げたが、一方で自由国民社の現代用語の基礎知識はやり過ぎな印象がある。はてなダイアリー日記によれば、現代用語の基礎知識2008に…

科学の話はキモイのか

Slashdotで"科学の話でモテるにはどうすればいい?"と言うエントリが立って話題になっている。とどのつまりは、科学の話題をしているような人は端から見ていてキモイという話だ。A Successful Failureを定期的にご覧になっている人なら言うまでもないことだろ…

日本人をイライラさせる極悪なCM

朝日新聞が『「正解はCMのあと」は逆効果 視聴者86%「不愉快」』として伝えたところによれば、盛り上がる場面で「正解はCMのあとで」と言うように視聴者を引っ張る「山場CM」に不快感を覚える人が多く、CMの対象への印象も悪くなることが榊博文・慶応義…

見かけ倒しに走る大学たち

朝日新聞が伝えたところによれば、大学の学士号の種類が580種にも上り、その学部で何を学べるのかわかりにくくなるなどの弊害が出るとして、文部科学省が一定のルール作りに乗り出したという。驚くべきことに、580種の6割は全国でただ一つの大学にしかないユ…

○○ちゃんを救う会の説明責任

読売新聞が伝えたところによれば、心臓病の男児を救うために「けいた君を救う会」を主宰していた水沢滋容疑者が、男児の父親から現金を脅し取ろうとしたとして逮捕された。 水沢容疑者は「(松田さんに)第2子ができたと聞き、自分たちが一生懸命活動してき…

インターネットは恋人の代わりになるのか?

産経新聞によれば、米国の調査で、米国の4人に1人が「インターネットは恋人代わりになり得る」と感じていることが明らかになった。これによれば、回答者の24%が「ある一定期間はインターネットがパートナー代わりになり得る」と答えたという。この回答は独身…

いつまで経っても普及しない電子書籍

読売新聞が伝えたところによれば、この1ヶ月の間に本を1冊も読まなかった人は前回調査より3ポイント増え、52%に上ったという。特に年齢が高くなるにつれて本を読まなくなる傾向が現れており、1冊も本を読まなかった人の割合は、70歳以上で66%、60代51%、40代…

辞めるつもりがずるずると

産経新聞によれば、今年4月に社会人となった新入社員の4割は、就職先を最初から辞めるつもりで入社しており、3年以内に転職することに抵抗感を持っていないという。今年は超売り手市場で、引く手数多な学生も多かっただろうから、転職してもやっていけるとの…

真実は多数決で決めるものではない

沖縄戦の集団自決に関する軍の関与に関する記述が教科書から削除された高校日本史教科書検定に関して、沖縄県で検定撤回を求める沖縄県民大会が開催され議論を呼んでいる。参加者数に関しては各社とも主催者側発表の11万人と報じたが、後になってこの数字が…