MigemizeExplorerの威力

Exploreで大量のフォルダやファイルから目的のアイテムを選択するときに、アイテム名の先頭の数文字をキーボードで入力すれば、それが即座に選択されるインクリメンタルサーチ機能が便利である。たとえば、次の9つのフォルダがあったとする。

  • Kami Data/
  • My Music/
  • My Picture/
  • Personal/
  • Program/
  • ネタ/
  • 日記/
  • 写真-富士山/
  • 写真-オーストラリア/

Personal/に早くアクセスしたいときには"pe"とキー入力すれば簡単に選択することができる。このインクリメンタルサーチはアイテムの数が増えれば増えるほど有効だ。こういう機能を知ると、なんて日本語は不便なんだろうと思ってしまう。たとえば日記/にアクセスする際には、prと入力してProgram/に移動した後↓↓移動と言った手順を使うか、「日記」と漢字入力して日本語のインクリメンタルサーチを利用するかどちらかしかない。日本語のインクリメンタルサーチは漢字変換という手順を踏むためどうしても英語に比べて不便なのだ。そんなわけで結局マウスで探し出して選択なんて不効率な作業に甘んじることになる。

ところが、MigemizeExplorerを導入すれば、なんと日本語アイテムを対象として、ローマ字入力インクリメンタルサーチが出来てしまう。たとえば上記の例で日記を選択したい際には"nik"ぐらいを入力してしまえば、一発で選択できる。これで欧米人をうらやましく思わなくてもすむ。表意文字のわかりやすさを保ったまま、アルファベットと同等のアクセス性を手に入れることが出来るのだ。

さらにすばらしいことに、MigemizeExplorerのオプションでは部分一致を有効にすることができる。たとえば上記の例で写真-オーストラリア/を選択したい場合に、通常だと、"sya"と入力して写真-富士山/を選択、その後「次候補(C-n)」か「↓」で写真-オーストラリア/を選択という手順を踏むとになるのだが、部分一致を有効にすれば、"o-suto"と入力している間にも写真-オーストラリア/が選択されている。先頭部分が共通のファイルを多数扱う人には大変便利な機能であると思う。

きちんと設定すれば、Explorerだけではなく、他のアプリケーションのファイル選択ダイアログなどでも同様のローマ字インクリメンタルサーチを利用することが可能となる。同様の機能を実現するツールを長年探していた筆者にとっては、まさに夢のようなツールで、これに出会ったときはしばし感動してしまったのを覚えている。

残念ながら配布元サイトは閉鎖してしまったが、Pocket Boardで再配布しているようだ。また、Firefox上で同様の日本語インクリメンタルサーチを利用するアドオンにXUL/Migemoがある。ブラインドタッチが出来る人にとって、多数のアイテムから目的のファイルを選択する際には、マウスによるオペレーションよりもキーボードによるアクセスの方が絶対に早い。だまされたと思って一度使ってみてほしい。きっと手放せなくなるツールになるだろう。