2007年東京都知事選に突如降臨した外山恒一
以前、1991年東京都知事選に突如降臨した超新人、内田裕也!において東京都知事選の強烈な候補者について取り上げたが、2007年の都知事選にも勝るとも劣らない猛者が立候補したようだ。何はともあれ、彼の政見放送をごらんいただきたい。
異常なほど詳しい外山恒一 - Wikipediaの解説を読むと*1、外山氏は政治活動家、前衛芸術家、評論家という肩書きを持つ人らしい。非常にややこしい事件で非常にややこしい経緯を経て2年間の獄中生活を送った経験があるようで、政見放送の冒頭部のアナウンサーによる紹介文でも「いまどき政治犯として2年投獄され現在に至る」と述べられている。
政見放送によれば、彼は政治改革等には全く興味がなく、建設的な意見は何も無いそうだ。もうこの国は見捨てるしか無く、スクラップアンドスクラップで徹底的に破壊するしかないという。現在日本においては民主主義というシステム上多数派の意見が尊重されることになるが、彼がそれが少数派の弾圧につながっているとし、少数派が今こそ立ち上がるべきだと呼びかけた。最初から多数派の賛同を得ることをあきらめた戦略は、自己評価がしっかり出来ている証左とも言えるが、それではなかなか選挙には勝てない気がする。
彼の目指すところは「ぶっちゃけて言えば、もはや政府転覆しかない」ということで、政府転覆の恐ろしい陰謀を進めていこうと政見放送で呼びかけた。残念ながら計画の詳細はポスターの連絡先に電話しないと教えてもらえないようだが、誰か電話してWebで公開してくれる勇者はいないのだろうか。
「一応言っておく。私が当選したら、
奴らはビビる!」
「私もビビる!!」
いや、そりゃビビりますって(あんたもか!!)。
「外山恒一に悪意の一票を!」
「外山恒一にやけっぱちの一票を!」
「じゃなきゃ、投票なんか行くな! どうせ選挙じゃ何も変わらないんだよおお」
最後に中指を突き立てて、政見放送を締めた外山氏だが彼がいかに多くの悪意のやけっぱちの票を得るか期待したい。