China-Freeラベルというアイデア

LM-72007-07-15


ロイターが伝えたところによれば、ユタ州オレムに本社を置き、人やペット向けのサプリメントを製造販売する健康食品会社Food for Health Internationalは中国産の原材料を用いていないことを示すチャイナフリー(China-Free)ラベルを導入すると発表した。

同社の商品は、有機農産物を米国内で加工、包装しており、化学薬品を用いないなど安全性を強く前面に出しており、同社のFrank Davis社長は、China-Freeラベルを付けることで、安全性をより印象づけることが出来るとしている。同社では9 a Day PlusActive AdultsHealthy Dogなどの商品を展開しているが、まずはこれらにChina-Freeラベルが導入されるようだ。

この「China-Freeラベル」と「日本製」ラベルとの違いは、前者が製造工程の初期段階から最後まで中国が一切関与していないことを示すのに対し、後者は最後の瞬間は日本で製造されたことしか示さない点にある(はずだと思う)。極端な話、中国内で育てられたウナギも、日本の養殖池に1週間も放り込んでおけば日本製になるのだ。中国から輸入された冷凍ウナギを、国産ウナギと表示された箱にリパックして売っている悪質な例もあるという(大手水産会社子会社も関与? 中国産の国産うなぎ偽装販売疑惑参照)。

このような悪質な産地偽装を排除するためにもChina-Freeラベルは消費者に選択肢を与えるという意味でよいアイデアであるように思う。特にHEAVEN 中国の掲示板にみる「黒心(汚染)」食品一覧などを見ると、安全な原材料を用いて衛生的な環境で製造されたことを確実に保証する仕組みが欲しいと心底思う。

もちろんそれが保証できるなら中国製であっても何の問題もないわけだが、今の中国の管理体制とモラルの低さを見るととても信用する気にはなれない。そう考えると北京オリンピックは中国が近代化する上で極めて重要な契機であり、このタイミングで開催されることは僥倖と言えるだろう。北京オリンピックまでに中国製商品の品質が国際水準レベルまで向上することを期待したい。

中国だけ排除すれば安心かと言えば、そういうわけでもないところがネックだが。