Windows再インストールの手引き
どうもPCの挙動が不安定になってきたので、Cドライブを消去してWindowsを再インストールすることとした。具体的な問題点としては、最近導入した無線マウスMX-620が高負荷時にフリーズする点と、Windowがシャットダウンに失敗し強制電源断を余儀なくされるという点が挙げられる。iTunesは重いソフトとして有名で、単純に終了させるときにもCPU利用率が跳ね上がるが、ここで高い確率でカーソルが動かなくなる。どうもMX-620の動作プライオリティはマウスという基本的なインプットデバイスとしては低いようで、裏でデフラグなどの重い処理をしているときにはマウスが引っかかるような動きとなり、きわめて操作性が悪くなる。ところが、2ちゃんねるのMX-620関連スレッドには似たような報告がなく、とすれば当方の環境が悪いということになる。せっかくなので、Windows再セットアップの手順をまとめておくこととする。最初は初心者向きに書こうかとがんばってみたが、キリがないことに気づいたので、中級者向け(そもそも初心者がWindowsの再セットアップなどやるべきではない)。
用意するもの
- Windowsセットアップディスク
- これがないと始まらない。
- Cドライブとは物理的に別のハードディスク
- 必要なファイルをバックアップするために利用。最近のHDDの大容量化に伴い、DVD等でバックアップすることは現実的でなくなりつつある。ディスククラッシュへの対応を考えると、別ドライブであることが望ましい。最低限必要なのは次の通り。ただし、どうしても忘れがちなので、とりあえずCドライブは丸々バックアップしておくことをおすすめする。必要なくなれば消せばよい。今回筆者はFirefoxの設定をバックアップするのを忘れ、ブックマークを失った。
- C:\Documents and Settings\ユーザ名\My Documents:ユーザファイル類はすべてここにあるはず。デスクトップなど他のフォルダにもファイルをおいている人はそちらも忘れずに。iTunesのライブラリはC:\Documents and Settings\ユーザ名\My Documents\My Music\iTunes以下があればすべて復旧可能。
- C:\Documents and Settings\ユーザ名\Application Data\以下の必要なデータ:Firefoxのユーザデータはここにあるので忘れないように。ただし、FirefoxやThunderbirdなどのバックアップとリストアはMozBackup(日本語化)を使うのが一番楽。
- C:\Program Files:設定ファイルの移動が必要なアプリケーションの設定ファイル類。再カスタマイズが面倒なものを優先。筆者の環境ではArtTips、窓使いの憂鬱、xyzzy等。
- IMEの設定ファイル、辞書ファイル:あらかじめエクスポートしておく。
- さらに再インストール用にWebページより最新版をダウンロードしておく
- 必要なファイルをバックアップするために利用。最近のHDDの大容量化に伴い、DVD等でバックアップすることは現実的でなくなりつつある。ディスククラッシュへの対応を考えると、別ドライブであることが望ましい。最低限必要なのは次の通り。ただし、どうしても忘れがちなので、とりあえずCドライブは丸々バックアップしておくことをおすすめする。必要なくなれば消せばよい。今回筆者はFirefoxの設定をバックアップするのを忘れ、ブックマークを失った。
- パッケージソフトのインストール用CD
- USBメモリ
- インストール時に必要なファイルを入れておく。最低限必要なファイルは次の通り。
- あとからダウンロードできるがあらかじめダウンロードしておくとよいもの。
- ブロードバンドルータ
- 必須ではないがウィルス対策として普段から導入しておきたい。3,000円程度で十分な性能のものが入手できる。ルータの内側で作業をすれば、ウィルス感染の危険度を大きく減じることができるし、ISPへの接続はルータに解決させればよい。
手順
ウィルスによる攻撃を受けないようにするためと、パフォーマンスを最適化するために手順が重要となる。OSのインストール手順に記載されているように、正しい手順で導入しないとパフォーマンスに大きな差が出る。
- 上記のバックアップを取得。消えて困るものが確実にバックアップされていることを確認。
- PCを最小構成にする。具体的にはフォーマットしてWindowsをインストールするHDD一台、DVDドライブ、ビデオカード、マウス、キーボードのみ。バックアップしたHDDはPCより外して、間違って上書きしないようにする。拡張ボードや外部接続機器はすべて外してしまう。ネットワークには接続しない。
- DVDドライブにWindows CD-ROMを入れて、CDよりブート。CDからのブート手順はマザーボードによって異なるので、マニュアル参照。
- 既存のパーティションを削除し(これより先、後戻り不可)、Cドライブに新たにWindowsをインストールする。
- Windowsが起動して、時刻などの初期設定を行った後、USBメモリを挿入。ウィルス対策ソフトをインストール。常駐保護を有効にする。
- イーサネットコントローラドライバをインストール(WindowsのCD-ROM内に適当なドライバがある場合も有り)し、ネットワークに接続できるようにする。
- ルータ経由でインターネットに接続。
- ウィルス対策ソフトのパタンファイルを最新版にアップデート。
- スタートメニューよりWindowsのアクティベーション
- スタートメニューよりWindows Update。セキュリティパッチをひたすら当てる。筆者の環境で70個を超えるセキュリティパッチが必要だった。
- KB896256の導入。
- INFの導入。
- ビデオカードドライバの導入。解像度を最適な値に変更。
- その他デバイスドライバの導入。拡張カードの追加→ドライバ導入、外部機器接続→ドライバ導入をひたすら繰り返す。
- バックアップHDDの接続。
- My Documentsをバックアップから書き戻す。
- 各種アプリケーションをインストールし、必要な設定ファイルを適宜バックアップより取得。
という手順で効率よく進めたとしても半日ぐらいはつぶすことになるだろう。今回筆者はクリーンな環境を作りたかったので利用しなかったが、窓の杜で紹介されているDriverMaxを利用すれば、現在PCにインストールされているドライバを一括してバックアップでき、OSの再インストール時に一度にインストールできるので便利だ。
また、nLiteを用いて不要なコンポーネントの削除、必要なサービスパック、セキュリティパッチの統合を行ったインストールCDをあらかじめ作成しておくと、再インストールの手間を大きく省くことができるだろう。インストール作業を何度も行う人は日本語版ガイドを参考に1枚CDを作成しておくとよいだろう。たまにしかインストールをしないのであれば、無理に利用する必要はない。
最適化
最後にシステムを最適化しておく。
- Win高速化 PC+:レジストリの設定によるPC全体の高速化。
- CCleaner:不要なレジストリの削除。安全性重視。
- NTREGOPT(NT Registry Optimizer):レジストリ最適化。
- FireTune:Firefoxの最適化。FireTuneでお手軽Firefoxチューニング - A Successful Failure参照。適用すると一部設定が初期化されるので、カスタマイズする前に実行すること。
- JKDefrag:HDDのデフラグ。
- User Profile Hive Cleanup Service:Windowsの終了やログオフを高速化。(GIGAZINE参照)