ようやく必要最小限の機能が揃ったGoogle Reader

Internet Watchで伝えられているように、Google Readerに検索機能が追加された。これでようやく必要最低限の機能が揃ったと言える。

筆者はRSSの購読管理にGoogle Readerを利用しているのだが、しばらくは検索機能が用意されていないなんて思いもしなかった。ページの上部には検索窓らしきものがあり、いかにも検索ができそうな外観をしているのだが、実はこれはWeb上から購読可能なRSSを検索するモノであって、自分が購読している記事を対象とした検索ができないと知ったときには愕然としたモノだ。検索を主要なサービスとしているGoogleが検索機能を提供していないなんてことがあり得るだろうか。

おそらくは個々のユーザの購読形態に合わせた検索インデックスを管理するのに必要なリソースを確保できなかったのだろうと推察されるが、オンラインサービスの弱点が露呈した格好だ。一方で、優れたRSSリーダーとして名高いlivedoor Readerは当初から検索機能を提供しており、否定しようのない使い勝手の違いが存在した。おそらくRSSリーダーのシェアとしてはlivedoor Readerが頭一つ抜きんでており、Google Readerなど他のRSSリーダーのシェアはわずかに留まるだろう。

それでも筆者がGoogle Readerを利用し続けたのは、将来のGoogleファミリーとの連携に期待したからである。Personalized Searchでは自分の閲覧したページや検索履歴を対象とした検索が行えるし、自分のWeb行動に応じて検索結果などがカスタマイズされる機能は既に実装済みだ。今はばらばらのサービスだが、将来的にはそれらのサービスは整理・統合され、同じ情報を共有し、ユーザコンテキストに応じた適切なサービスを提供するようになるだろう。そのときにRSSリーダーだけlivedoor製だと利便性が損なわれる可能性が高い。Googleを活用しようと思えば、Webサービスは極力Googleでそろえた方が良いとの判断だ。

何はともあれ、待望の検索機能が追加され、Google Readerはようやくまともに使えるようになってきた。希望をいえば、現状ではエントリの取得に待たされることが多いので、ローカルに先読みするなどのレスポンスの改善に期待したい。また、2ちゃんねるブラウザに見られるようなエントリ単位のあぼーん機能も是非とも実装してほしい機能だ。同一の話題を扱うエントリをまとめたり、はてなにおける論争など複数のエントリがスレッドを形成しているときにはそれが分かるように表示してくれるなどの機能もほしい。

RSSリーダーはすぐに未読がたまるので、ユーザのWeb行動履歴から類推して興味を引きそうなエントリを抽出してくれるような機能があると素晴らしいのだが。何でもしっているGoogleならやってやれないことはないだろう。