万人向け/漢専用レジストリ最適化ツール

Windowsを利用しているとレジストリが肥大化し、PC全体の挙動が重くなる場合がある。これを防ぐためにはレジストリをこまめに整理する必要があるが、手動でレジストリを編集するのは危険が伴う。そのためにレジストリ最適化ツールが多く出回っているが、中には日本語環境で利用した場合レジストリを破壊、PCが起動しなくなる報告がなされているものもあり注意が必要だ。2ちゃんねる質問スレでは、初心者に危険なツールを紹介するいたずらも散見されるため、安全なツールと危険なツールを見分けることが必要だ。

ここではまず筆者が常時利用していて問題が少ないと感じられるものを紹介したい。いずれも知っている人は知っている定番ツールである。ただし、レジストリの編集は多少なりともリスクを伴う。Windowsの再インストールが必要となるような不具合が出ることは無いだろうが、特定のアプリが起動しなくなることはあるかもしれない。そうした場合はアプリケーションの再インストールで問題が解決することが多い。次回のレジストリの削除時に、そのアプリ関連のレジストリの消去をしないようにすればよい。

注意:本エントリの情報はあくまで2007年10月現在の筆者の環境(Windows XP SP2)における評価である。時期・環境が違う場合の評価は異なる場合がある。レジストリをさわる場合にはあくまで自己責任であることを忘れないように。

  • リスク極小:CCleaner (公式に日本語対応)
    • レジストリのゴミ削除だけではなく、不必要なゴミファイルも削除してくれるお掃除ツール。ゴミ箱の右クリックから即実行できるアクセス性の良さも魅力。レジストリの削除は極めて安全で、CCleanerの利用により問題が発生することはほとんど無い。レジストリ削除量は一番少ないが一番安全。
  • リスク小:Advanced WindowsCare Personal (日本語化パッチ)
    • こちらも、レジストリのゴミ削除だけではなく、ゴミファイルの削除、スパイウェア削除、システム最適化等多くの機能を持つ。レジストリの削除はほぼ安全。たまに必要なレジストリを削除してしまい、アプリの再インストールが必要になることもある。CCleanerに比べ削除量は増えるが、リスクは若干上がる。
  • リスク小:Free Window Registry Repair (日本語化パッチ)
    • こちらはレジストリに特化したツール。多くの不必要なエントリを削除してくれる。やはり稀にアプリによっては問題を生じることがあるが、基本的にはアプリの再インストールで直る。Advanced WindowsCareに比べ削除量は増えるが、リスクは若干上がる。とはいえ、筆者の経験上、検出された不必要なエントリは何も考えず削除してしまってもほとんど問題がない。
  • リスク小:NT Registry Optimizer (NTREGOPT) (ページ下部に日本語のlanguage fileがある)
    • このソフトは上記の3ついずれかのソフトないしは全てと組み合わせて利用する。上記のツールで不必要なエントリを削除した後、NTREGOPTでレジストリを再構築する。再構築によって問題が発生することは無いはずだが、最適化プロセス中に電源断などが発生した場合には不測の問題が発生する可能性もある。最適化することにより10%以上レジストリサイズを削減することができるだろう。

上記のツールを使うことで、ソフトウェアのインストール/アンインストールを経て不必要なエントリが蓄積し、肥大化したレジストリが最適化される。これはシステムの安定性、応答性の改善に繋がるはずで定期的に整理するようにしたい。また、ゴミファイル削除機能を持つCCleaner、Advanced WindowsCareは、新たなアプリの登場にあわせて頻繁にソフトウェアのバージョンアップ、パタンファイルの更新を行っている。安全性のためにも常に最新のソフトウェアを利用するようにしたい。

最後に漢専用の超強力レジストリ削除ツールを紹介したい。RegSeekerである。これは、フリーソフトでありながら市販ソフトを超える検出率を誇るソフトだが、日本語環境での利用には高いリスクがあるようだ。しばしば数千個単位で不要なレジストリが検出されるが、本当に消して良いものか判断に迷う。Windowsに必要なレジストリを削除してしまい、スタートメニューの挙動がおかしくなったり、アイコンが消えてしまったりと、システムに致命的な欠陥を生じさせる場合がある。

2ちゃんねるでは多くの漢が危険を顧みず数千個のレジストリを削除する様子が報告されている。そして多くの漢は散っていくようだ。2ちゃんねるの高速化スレなどでよくオススメに挙げられるが、お約束と言える釣りなので、鵜呑みにして利用すべきでは断じてない。

くれぐれも自己責任で。