AmazonのKindleは電子ブックに革命をもたらすか?

Internet Watchが報じているように、米Amazonは電子ブックリーダーAmazon Kindleを発売した。電子インクを利用した高解像度ディスプレイといった性能は、既存の国産端末と大差はないが、世界最大のオンライン書店Amazonとの連携が大きな差別化となりそうだ。

なんと言っても素晴らしいのは、Amazon Whispernetによる無料のネットワーク接続機能が提供される点だ。これによりいつでもどこでも電子ブックを購入することができるし、予め定期購読しておけば新聞や雑誌が毎回自動的にダウンロードされる。これは、電子ブックの入手性を向上させる上で非常に魅力的な機能だ。

Amazonの提供するKindle Storeは現時点で9万冊以上の書籍を扱っており、ベストセラーのほとんどが9.99ドルで販売されている。Amazonが真剣に電子ブックを扱うようになれば、取扱数も一気に増える可能性がある。Amazonならば継続的にサポートもしてくれるだろうし、将来的なフォーマットの変更などにも対応してくれる可能性もありそうだ。

Kindleは2007年10月25日付エントリ『いつまで経っても普及しない電子書籍』で記載した筆者が電子ブックサービスに求める機能の大半をサポートしており、日本国内での販売が楽しみな端末だ。国内で発売になれば迷うことなく購入したい。

もっとも国内対応ということになれば、解像度はもう少し高い方が望ましい。漢字という複雑な文字を扱うためにも、マンガの再現性を挙げるためにも800x600という解像度は十分とは言えない。またマンガへの対応という面ではカラーに対応することが望ましいのは言うまでもない。ただ、見開き対応はコスト面から言って贅沢な望みだろう。

出勤時に鞄に入れる文庫本がKindleに変わる日が早く来ることを期待したい。