空自次期戦闘機(F-X)はF-22A、F-15FXの2段構えに

共同通信が伝えたところによれば、防衛省航空自衛隊の次期主力戦闘機(F-X)選定で、米国の最新鋭ステルス戦闘機F-22Aと、F-15を改良したF-15FXの2機種に絞り、二段構えの調達を想定していることが明らかになった。防衛省としては十分な性能が期待できるF-22Aの導入を行いたいが、早期に米国議会の対日輸出承認が得られる見通しが立たないことから、先行してF-15FXを取得、輸出解禁を待ってF-22Aを導入する案が浮上したようだ。

1機約250億円というF-22Aを大量に導入することは財政上困難なため、1機約100億円と比較的安価なF-15FXと組み合わせて質と量を確保するハイ・ロー・ミックスの考えだが、まさかF-15がロー部分を担当する日がこようとは誰が想像しただろうか。もっとも日本はF-2という主力戦闘機よりも高い支援戦闘機(まさに本末転倒である)を導入してきた実績があるので、こうなる可能性は十分あったわけだが。

F-15FXのスペックについては次のように伝えられている。シンガポールが導入するF-15SG相当と見て良いだろう。

  • エンジンはP&W F-100-PW-229ないしはGE F110-GE-129(共に128.9kN)。GE F110-GE-132(142.2kN)の採用も可能。
  • レーダーはAN/APG-63(v)3
  • 戦闘機間データリンク装備
  • 暗視ゴーグル対応コクピット
  • JHMCS
  • デジタル地図装置
  • 12,000時間飛行可能な9G対応の機体構造
  • 19箇所のスマートウェポン搭載ステーション
  • 第3世代の可視光/赤外線目標指示システム
  • AMRAAM、AIM-9X、JDAM、SLAM-ER、SDB、ハープーン・ブロック2が支援可能な兵器管制システム
  • 先進的電子戦装置(脅威に合わせ、国内で再プログラム可能)
  • 希望すれば単座化も可能。

さて、F-15FXを先行取得と言うが、最低1飛行隊と教育減耗予備の導入が必要となるので、それなりの数を導入せざるを得ない。そもそもF-4代替の導入数は50〜60機しかなく、ここにF-15FXとF-22Aの2機種導入ということは考えにくい。しかもF-22Aの製造ラインがまもなく閉じるという問題は解決されておらず、本当にこのような導入案が実現可能なのか疑問が残る。早期にF-22の対日輸出許可が得られなければ、全数F-15FXとなる可能性が最も高そうだ。イギリス防衛評価研究所(DERA)の試算によれば、改良型Su-27(Su-35相当)に対するF-15最新型のキルレシオは1.5:1。今のところは一応の優位性を持っているが、今後30年を考えると心許ない数字だ。

結局、ラプターの対日輸出許可が下りなければ事態が解決しないという状況は以前から何一つ変わっていない。機密保護がネックとなるのだが、毎月のように自衛隊の機密情報がWinnyで流出しているようでは望み薄か。