残業無しの生活

LM-72007-06-17


産経新聞は、"広がるノー残業デー 仕事効率化、私生活有意義に"という記事で、残業を減らすように呼びかける企業が増えてきたことを報じている。仕事の効率化、私生活の充実による仕事の能率アップ、環境面の配慮など企業により様々な狙いがあるようだ。

「残業ゼロ」意識の徹底で、終業時間後も働くのは月1、2回−。こんな生活を送っているのは、下着メーカー、トリンプ・インターナショナル・ジャパン(東京)広報室の増田佳子さんだ。

同社は現在、管理部門は毎日、営業部門は水・金曜日が「ノー残業デー」。午後6時終業で、30分後には退社しなければならない。帰宅を促すチャイムも鳴るという。

 自宅に帰り着くのは午後8時ごろで、それから夕飯を作る。その後、同社の営業部門で働く夫が帰宅。午前0時ごろの就寝まで、毎日のように夫婦水入らずの時間を楽しめているという。

 「残業がないおかげで、仕事と生活のバランスを十分とることができます」と増田さん。

 子供がいる社員は保育園への「お迎え」も余裕をもってでき、独身社員は、おけいこ事などに使える。「みな有意義に時間を使っているようです」と増田さんは話す。

産経ニュース

トリンプ・インターナショナル・ジャパンの管理部門は毎日がノー残業デーで残業するのは月に1,2回だという。自宅に帰るのは夜の8時ぐらいで、家族と過ごす時間が多く取れ、有意義な生活を送っているようだ。また、無印良品やライオンでは毎週一回ノー残業デーを設定し、ワークライフバランスの充実や、CO2の削減などを図っているという。

一方、サービス残業に対する取り締まりが厳しくなってきたことから、それが告発されるリスクを冒すぐらいなら、残業を禁止してコストを抑えようとする会社の思惑もあるようだ。いままで残業代による収入を計算して生計を立てていた場合、急に残業が無くなると生活に支障をきたす恐れもある。会社の方針として残業のカットを進めるのならば、何らかの保障をするか、移行期間を十分取るなどの対策が必要だろう。

さて、筆者の勤めている会社というか部門には基本的に残業というものがない(一応断っておくと、前掲の会社ではない)。毎日定時に退社して、夜7時には帰宅すると言う生活をずいぶん長い間続けている。先のトリンプ・インターナショナル・ジャパンの例よりも極端な例と言えるだろう。夜12時に就寝するとして5時間もの時間があるわけで、筆者は主にネットサーフィンやブログの更新にあてているわけだが、本当はもっと他の有意義な使い方もある気がしてならない。

残業が無いと、自由な時間が出来る代わりに残業代が無くなるので、確実に収入が減る。例えば月60時間ほど残業したとすると年200万ぐらいにはなるかと思うが、年収で200万円違うと生活レベルに大きな差が出る。筆者の場合、主に残業代の有無で大学の同期と少なくとも200万円ぐらいの年収差があるわけだが(安月給なので差はもっと大きいと思う)、200万払って自由な時間を得ているかと思うと、なんかもっと真剣に使わないといけないのではないかと思う。時間の使い道が分からないのなら、闇雲に働いて金を稼いでおく方が後々有効だろう。

ただ、どちらかと言えば、多少年収が減っても1日の内4,5時間ぐらい自由に使える時間がある方がよいように思う。これは筆者が独り身で家族を養う必要がないと言う理由にもよるのかも知れないが、毎日朝から晩まで仕事漬けで、自分の時間が取れるのは週末の限られた時間だけという生活は、極めて味気ないように思える。ま、せっかくの時間を無為に過ごしていては意味がないわけだが。