英語フィードを読む強い味方G10 Reader

LM-72007-03-26


G10 Readerはオンライン型のRSSフィードリーダだが、G10(ジテン)という名が示すとおり、RSSフィード中の単語を簡単に英和辞典他で引けるという特色を持つ。何か分からない単語があればダブルクリックすることで簡単にその単語を調べることができる。一度調べた単語はMy辞書に登録することができ、次回その単語が出現するときにはハイライト表示される。ハイライトの有無を見れば、その単語が初出か既出かすぐに見分けることが出来る。

単語の意味をマウスクリックで調べるだけならば、たとえばPDICとDokoPop!を組み合わせることで実現できる。むしろG10 Readerが秀逸なのは自動的にハイライトされるところにあり、あ、この単語は一度調べたはずだよなと気づくことが出来るのは単語を暗記する上で効果的なモチベーションとなる。同一ジャンルの記事を読み進めると、最初は分からない単語だらけでどんどんMy辞書に登録することになるが、そのうち既出の単語が多くなってくる。My辞書に登録しなくてすむ用になれば、そのジャンルを読むのに必要な単語は大体マスターしたことになるだろう。

筆者は最近Slashdotを読むことにしているのだが、訴訟関連、遺伝子・医療関連の語彙力が全くない事がよく分かる。逆にWeb、PC関連ではあまり困ることがない。がんばって語彙力を増やしていきたいと思う。

さて、このように英語学習には有効な特長を有しているG10 Readerだが、使っていると改善要望箇所もいくつか見えてくる。気になったところを上げると次の通りだ。

  • 辞書は単独の単語しか引けず、慣用句、熟語、成句、フレーザルバーブなど複数の単語からなる語句を引くことが出来ない。
  • My辞書に原型が登録されていても単語の活用形はハイライトされず、My辞書登録済みかどうか判別できない。
  • 辞書のWindowには「My辞書に登録」ボタンと「閉じる」ボタンの2つがあるが、どちらも筆者の環境ではいちいちスクロールしないと現れない。もう少しWindowが大きくてボタンが最初から現れている方がよい。
  • 辞書の語彙数が少ない。Slashdotにおいても辞書中に見つからない単語が散見される。
  • 辞書に発音記号の記載がないため、どう発音して良いか分からない。
  • フォークソノミの利用がない。せっかくMy辞書があるんだったら、登録数を集計して単語難易度を推定したり、同程度のレベルの人と競い合うような場を提供したり出来ると面白いと思う。

G10 Readerが提供する辞書連係機能はなかなか便利で、英語の文章も読んでみようかなと言う気にさせる。こうした他にはない特長を有するサービスがどんどん出てきて、ユーザフレンドリな機能拡張を競いあってほしい。もっともっとWebは便利になるはずだから