2枚以上のSuica/PASMOを持ち歩くためのシールド
首都圏の私鉄、バスを中心にPASMOが導入され、JR東日本のSuicaと2枚持ち歩く人も増えてきたと思われる。しかし、2枚同時に財布に入れて改札を通ると、両方とも読み取られてエラーになってしまう。
そのため、Suica、PASMOそれぞれにパスケースを用意し、別々に利用する等の対策が必要となるが、今まで1つで済んでいたものが2つ必要になるので不便だ。なんとかパスケース1つですませることは出来ないだろうか。
この問題を解決するツールがスラッシュドットで紹介されていたのだが、それは2枚のICカードの間に挟むシールドである。たとえば次に挙げるような商品が販売されている。
- フラックス 1,680円
- TAMAGAWA ICカードプロテクター 1,470円
双方とも両面に磁性シートのある1)両面磁性タイプと、片面のみに磁性シートのある2)片面磁性タイプが用意されている。両面磁性タイプでは、電磁シールドの両面に挟むように2枚のICカードを配置し、改札機で読み取らせたい方のICカード面を向けてタッチすることで、1枚だけ読み取らせることができる。
一方、片面磁性タイプでは、磁性シートのある方に配置されたICカードは、その方向からタッチされた場合に限り読み取られる。一方、磁性シートのない方に配置されたICカードは、どちら側からタッチされた場合でも読み取られることはなく、スキミングを防止したり、滅多に利用しないカードが意図に反して読み取られることを防ぐ。免許証もICカード化される時代、財布の中にICカードが増えて困っている人には便利な機能だろう。
あとは、改札口を通る時にタッチする面を間違えないように注意すればよい。利用している人の話によれば、こうした電磁シールドで遮蔽していたとしても2枚読み取られてエラーになる場合もあるということだが、読み取り機にかざす時に、利用するICカードを1/3ほどケースから出すようにしてタッチすれば、問題なく意図したカードを読み取らせることができるようだ。
2枚ぐらいなら上記の方法で使い分けることが出来るが、枚数が増えてくるとお手上げだ。ICカードの数はこれからも増えることが予想されるが、1枚でマルチに対応したカードに統合できるようになることを期待したい。ICカードの読み取り方式は全部共通で利用するデータ形式や暗号形式が異なるだけだと思うので、ICカードのメモリ容量が十分に確保できて、利用する際の優先順位の解決さえ適切に行えれば、技術的にはそんなに難しい話ではないと思う。まあ、問題は技術ではなく競合各社の協力が可能かという政治の問題なわけだが、あまり期待できそうにないか。