ダイソーはやはりやばかった

LM-72007-06-28


中国製製品に有毒物質が含まれている問題で、先日中国製製品を多く扱っているダイソーについて、次のように記した。

しかし、半数の容器に問題が見つかる中国の外注工場において製造されている容器が、本当に食品衛生法に準じて製造されているかどうかをどのような手順で確かめているのか。社内規定はどうなっているのか。そもそもまともな社内規定が存在するのか。これだけ問題になっているのにダイソーは一切何の表明も行っていない。もちろん、ダイソーの製品でなにか問題が出たわけでもないが、顧客の安全を第一に考えるのならば、自社の扱っている中国製製品の安全性確保に対する施策と現状などを説明するべきだろう。

半分の中国製使い捨て食器は毒 - A Successful Failure

筆者としてはダイソーが安全宣言を行ってくれることを期待していたのだが、その期待はもろくも打ち砕かれることとなった。産経新聞の報道によれば、ダイソーで販売されていた中国製の使い捨て歯磨き粉からジエチレングリコール(DEG)が8.5%検出され、ダイソーは店頭から商品を撤去したという(広島県/ジエチレングリコールを含有する中国製練り歯磨きの自主回収について。上記写真は本公告より引用)。昨年8月から計130万1328本(18万5904パック)が出荷されたらしい。当該製品をお持ちの方は即座に使用を中止し、廃棄すべきだ。

ジエチレングリコールが混入した歯磨き粉を輸入した9社はいずれも中国の工場の報告を額面通り受け止め、原料表に記載されていないジエチレングリコールの混入を見逃していた。ダイソーの歯磨き粉を輸入していたコーライの場合は次のようなおざなりな検査しかしていなかった。

輸入販売業者のコーライは2カ月に1度程度、中国の工場から歯磨きの品質検査表を受け取っていた。これをもとに輸入前検査を実施していたため「想定外の含有成分は見つけられなかった」という。検出された量は9社中で最多の8・5%。担当者は「工場を信じていたのがこういう結果になった」と唇をかむ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070628-00000000-san-soci

結論として、半数の容器に問題が見つかる中国の外注工場において製造されている容器が、本当に食品衛生法に準じて製造されているかどうかは、中国業者の自己申告を信じているだけであった。社内規定としては、中国業者の自己申告に基づいて検査をすれば良かった。これだけ問題になっているのにダイソーは一切何の表明も行っていないが、表明したくても出来る状況になかったらしい。有毒物質を含有する商品の自己回収という事態に陥った事態を重く受け止め、早急に再発防止策を説明しなければならない。

担当者のコメントを見ると、いかにも自分たちは中国の工場に騙された被害者ですみたいな言い分となっているが、製造販売の許可を受けた以上、製造現場のチェックや品質管理の徹底は当然の責務であり、その義務を怠った彼らは加害者である。今回の事例も、得体の知れない中国工場の言い分を鵜呑みにせず、定期的にサンプル検査を実施していれば防げたはずだ。

しかし、もうちょっとまともなチェックをしていると期待していたのだが、この程度の会社だったか。