FAQ: 暗視能力を手に入れたいのですが

LM-72007-07-23


Q. はじめまして。ドワーフやエルフみたいな暗視能力を身につけたて、暗闇の中でも見通すことの出来る目を手に入れたいのですが、人間の僕にも可能でしょうか?

A. 暗視能力なんて実に渋い能力を欲しがるんだね。たしかにファンタジーの世界では、エルフやドワーフなどの亜人間は暗視能力を持つとされているけれど、残念ながら人間にはそうした能力は備わっていない。でも、彼らには適わないけど、ちょっと訓練すれば暗闇の中で他人よりもよく見えるようになることはできるんだ。

  1. それにはキミの目の構造を利用する必要がある。人間の目の網膜には桿体細胞と錐体細胞と呼ばれる2種類の細胞があって、これらは目の裏側にあるセンサ層を形成している。桿体細胞と錐体細胞は、瞳のちょうど裏側に当たる中心窩を除いて均等に分布しているんだ。そして中心窩には錐体細胞しかない。錐体細胞は色を見分ける能力に優れていて、桿体細胞は暗いところや動きを追いかける能力に優れていることを理解することが重要だ。つまり、暗いところで見るためには、キミが見ようとしているところを直接見ないようにしないといけない。周辺視野を使うことで、より多くの桿体細胞を使うことが出来て、これは暗いところでものを見るのにとっても役立つんだ。難しいって? そう、訓練あるのみだ。
  2. 目を暗闇に慣らすことも重要だ。もしキミが明るいところにいて、これから暗いところに行く事がわかっているなら、暗いところに入る前に、目をギュッとつぶるか、少なくとも細目にして、目を暗闇に慣らすことが必要だ。もし両目を閉じることができないなら、片目だけでもつぶるか、片目を手で覆うといい。これは車でトンネルの中に入っていく時にも有効だ。いったん暗いところに入ったら、どんなに弱い光でも光源を直接見てはいけない。せっかく暗闇に慣れた目が光にすぐ慣れてしまって、また暗闇に慣らすのに時間がかかるからだ。
  3. 暗視能力を得るためには訓練が必要だ。といっても、訓練は簡単で部屋の中を真っ暗にして、ドアの下の隙間からわずかに漏れる環境光だけにするだけだ。
  4. じっと見ずにさっと見るようにしなくちゃならない。暗いところやそこにある何かを見る時にあまり長い間見過ぎると、小さい光を感じにくくなってしまう。ものを見る時に左右に目をさっと流すようにすれば、桿体細胞の別の部分を使うことが出来るので、より詳細に見ることができるんだ。
  5. さてここまで来るとキミは暗視能力を手に入れたはずだ。あとはその暗視能力を失わないようにしないといけない。ライトを使う必要がある時には、光にカラーレンズを付けると暗視能力を保つことができる。赤から紫まで総ての周波数を含む白色光はキミの暗視能力を即座に奪ってしまう。赤色はすぐに回復したい時に有効だし、緑色や青緑は視覚の鋭さを改善するのにいい。いずれにせよライトを使う時には、なるべく光量を落とすことが重要だ。

なお、この回答はwikiHowの"How to See in the Dark"をFAQ : 死んだら化石になりたいんですがを参考にしてまとめたものである。個人的にこのFAQは稀代の名作だと思う。